オアシズの光浦靖子さんのエッセイ、「50歳になりまして」を読みました。
今年5月に発売された本です。
どんな本?
テレビでおなじみの、光浦さんのエッセイ。
昨年の4月からカナダへ留学へ行く予定がコロナ禍で延期になり、今年7月に改めて出発するまでの日々を綴られています。
内容は更年期の話、老後の話などさまざま。
最初の章以外は書き下ろしです。
もう1つの人生を回収する
光浦さんの留学の話は、去年にネット記事となり話題になっていたものをたまたま読んで知りました。
月間文藝春秋に書いたものだったそうですが、それがバズったそうです。
50歳を目前にして留学する動機として、
広く浅く全部に手を出そう。今から全部叶えよう。
・・・
英語から逃げた分岐点に戻って、もう一つの人生も回収したいんです。
と書かれていて、この部分がとても印象に残ったのを覚えています。
ほかにも、この年齢から髪を緑に染めたり、歯列矯正をはじめたそうで、そのことも周囲の人から勇気をもらったと感謝されたのだそう。
本からは彼女自身は淡々と過ごしているように読めるのだけど、そこから「何歳からでも挑戦できるし、やりたいことをやっていい」というメッセージを受けとれて清々しい気持ちになります。
なりたい自分とのギャップ
みんなと同じことができないから「元々、人と同じは嫌いなの」風を装っていること、子どもの頃仲間外れにされていたこと、自分にはとっつきにくい空気があること、、
歳を重ねても、なりたい自分になれない胸の内が本には正直に語られていて。
何となく似ているな、と共感するところが多くありました。
この何となくの生きづらさのようなもの、同じ世代でなくても自分に重ねる人はけっこういるのではないかな。
テレビでイメージしていた光浦さんの人柄は、想像とそう大きく違っていなくて、あの口調そのままで語られているような文章でテンポよく読めます。
おもしろくて一気に読みました。
個人的に自分も以前にカナダへ留学したことがあるので、留学を終えて彼女がどう感じたのか、変化していくのか、また知りたいです。
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